百年続く企業の条件~老舗は変化を恐れない~ 朝日新書 [読書]
帝国データバンクのCOSMOS2によると、宗教法人、学校法人、医療法人等の非営利法人を除いた118万8,474社のうち、創業または設立から100年以上(1908年以前に創業または設立)の企業は1万9,518社で、企業全体の約1.6%を占めるそうだ。この中で創業200年以上は938社、300年以上は435社にのぼる。これだけの老舗がある国は世界に例がなく、日本は世界一の老舗大国だそうだ。老舗ブランドが多いイメージがあるヨーロッパでは、ブランドは継続していても実際は他の企業に売却されるなどして、創業者一族は経営から手を引いているケースが多い(P.50)。
世界最古の企業、大阪の四天王寺の宮大工として一定の禄を食んでいた金剛組をはじめとして、清酒製造、酒小売、呉服・服地小売、旅館・ホテル、婦人・子供服小売、貸事務所等が比較的老舗が多い業種である(P.56)。そして老舗は京都、島根、新潟に多い。京都は天皇や公家、神社仏閣の多い都であり、島根や新潟は北前船の寄港地として江戸時代から商業や地場産業が発展していたところである(P.70)。東京では日本橋室町、浅草、千代田区丸の内、大阪では心斎橋筋、道修町、江戸堀、久太郎町等に老舗が集中している。そして老舗の社長は慶応大学がトップだ(P.88)。売上高は年商3億円未満の企業が老舗全体の63.1%をを占める(P.89)。
そして今も元気な老舗として㈱虎屋、㈱印傳屋上原勇七、㈱エイラクヤ、ヤマサ醤油㈱、福田金属箔粉工業㈱、ジャパン・フード&リカー・アライアンス㈱、大七酒造㈱、中庄㈱、帝國製薬㈱、カネダ㈱、金方堂松本工業㈱、㈱カミネ、の12社の具体例を挙げる(第三章)。
その中で強調されているのは、企業が老舗として生き残るためにはその時の利益至上主義にはしることなく、昔から持つ自社の優位性を社会の変化にあわせていくことの大切さである。
2009-10-19 19:11
nice!(0)
コメント(0)
トラックバック(0)







コメント 0